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足首を捻挫した後、2ヶ月以上痛みが治らない?その原因は筋膜です!

 
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鍼灸師、あんま・マッサージ・指圧師の国家資格を取得しています。 でも、鍼は使わず、手技のみで「筋膜(fascia)」の調整をしています。 イタリアの理学療法士、ルイージ・ステッコ氏によって考案された『筋膜マニピュレーション®』の国際コースを全て修了しています。さらに、2018年6月にイタリア本部で試験を受けて、筋膜マニピュレーション®セラピスト(Certified Fascial Manipulation® Specialist)として正式に認定されました。この認定を受けているのは日本ではまだ24人。さらに、イタリア本部で試験を受けたのは6人だけ。日本では数少ない筋膜のプロフェッショナルです。
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スポーツをしていると足首の捻挫はつきものですよね?

サッカーやバスケットボールなどのコンタクトのあるスポーツはもちろんですが、テニスや陸上競技など直接相手と接触しなくても不自然な形で足をついたりして捻挫してしまうことありますよね。

普通なら1か月もすれば治るはずですが、中には長引いてしまうケースも珍しくありません。

2~3か月、あるいは半年以上も症状が残ってしまうこともあります。

「1か月経つのにまだ階段を下りる時に痛みが残っている」

「2か月過ぎたのにまだしゃがめない。いつになったら治るんだろう?」

「いつまで経っても正座ができるようにならない。このままずっと治らないの?」

「もうすぐ出たいレースがあるのに走ると痛むし腫れてしまう。間に合うかな?」

症状が長引くとストレスになるし、不安になりますよね?

そんな長引いてしまう捻挫の後遺症の原因と改善方法を実際の治療例と共にご紹介します。

捻挫した後2ヶ月以上も痛みが治らないのはなぜ?

捻挫した足首ではなにが起こっているのか?

先ず、足首の捻挫(足関節捻挫)とは何が起こっているのでしょうか。

基本的には足首の関節をひねってしまうと捻挫が起こります。

(引用元:スポーツの杜「足首の捻挫の応急処置」)

一番多いのは上の図のように足首を内側にひねってしまうケース。

足首の外側に負荷がかかって、関節を支えている靭帯(骨と骨をつなぐバンドの様なもの)や関節包(かんせつほう)という関節を包んでいる膜が損傷します。

下の図をご覧ください。

(引用元:日本整形外科学会「足関節捻挫」)

最も傷つきやすいのは図にも赤字で示してある前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)です。

ほとんどの捻挫はココが損傷しています。

つまり、捻挫とは靭帯損傷のことだと思っていただいて構いません。

靭帯が傷つくことで急性の炎症が起きて、腫れたり痛んだりするのです。

捻挫の重症度について

捻挫の重症度は次のように定義されています。

  1. 靭帯が軽く伸びる程度を1度(5~14日)
  2. 靭帯の一部が切れるもの(部分断裂)を2度(14日~30日)
  3. 靭帯が完全に切れるもの(完全断裂)を3度(数ヶ月かかり骨折と同じ期間)

カッコの中は治るのにかかる期間です。

3 の完全断裂でなければ、傷ついた靭帯はだんだん再生されて30日くらいで修復が完了します。

この修復過程の靭帯が押されたり伸ばされたりすると痛みます。

でも、修復が完了した靭帯は押しても伸ばしても痛くありません。

つまり、足首の捻挫をしてから2ヶ月以上も痛みが続くケースは、靭帯の痛みではないと考えられます。

長引く痛みの原因はなにか?

では、一体どこが痛んでいるのでしょう?

それは、かなりの確率で筋膜です!

足首をひねった時に筋膜にもダメージがあります。

炎症が起きて筋膜と筋膜の滑りが悪くなっていると、痛みや足首の関節の動きを制限してしまうのです。

足首の捻挫の後、

  • いつまでも痛む(1ヶ月以上)
  • 深くしゃがめない(足首が十分に曲がらない)
  • 正座ができない(足首が十分に伸びない)

という場合は筋膜へのアプローチでかなりの改善が期待できます。

筋膜のトラブルには筋膜へのアプローチが必要です!

そもそも筋膜ってなに?

「筋膜」と言われてもなんのことか分からないという方が多いでしょうね。

筋膜とは、全身をウェットスーツのように包んでいる柔軟性のある膜のことです。

英語では fascia(ファッシャ)と言います。

ある程度伸び縮みするネットのような組織です。

筋膜は他にも筋肉や骨、内臓、血管、神経を覆っていて、体の内側から外側までを支えているとても重要な組織なのです。

『第二の骨格』とも言われています。

筋膜の主な働きは次の3つです。

  1. 体を支える・保護する
  2. 筋肉の力を伝える
  3. 痛み・圧・テンションを感じる

捻挫をすると足首の周りの筋膜が傷つきます。

その結果として、2「筋肉の力を伝える」と3「痛み・圧・テンションを感じる」の働きに影響が出るのです。

筋膜が傷つくとどうなるの?

筋膜というのは細い線維でできたネットのような構造をしています。

全身を覆っている筋膜は、2~3層の膜によって構成されています。

簡単に言うと、3枚のシートが重なり合っているような感じです。

この3枚の膜は、お互い滑りあって自由に動けないといけません。

ところが、炎症などで筋膜が傷つくと、膜と膜の間にある潤滑剤(ヒアルロン酸という物質です)がサラサラの性質からネバネバに変化してしまいます。

つまり、膜と膜の滑りを邪魔してしまうのです。

膜と膜の滑りが悪くなるということは、伸び縮みしなくなるということ、動きが悪くなることを意味します。

先ほどの図を見ていただくと分かると思いますが、筋膜は全身つながっている組織です。

どこかで筋膜の滑りが悪くなると、周りの筋膜を引っ張ってしまいます。

こうなってしまうと、筋膜が十分に伸び縮みできなくなります。

結果として関節の動きが悪くなって、十分に「曲げる」「伸ばす」ができなくなります。

「深くしゃがめない」とか「正座ができない」のはこれが原因です。

さらに、筋膜が引っ張られると、痛みを感じるセンサーが過剰に反応して痛みを感じやすくなってしまいます。

筋膜には痛み以外にもたくさんのセンサーがあるので、筋膜が固くなって滑りが悪くなるといろいろなセンサーが誤作動を起こすのです。

その結果、筋肉が張っているのかゆるんでいるのか分からなくなってしまいます。

よくある捻挫の後遺症に

  • 「足首がグラグラする」
  • 「不安定な感じがする」

という訴えがあります。

一般的には、「靭帯がゆるくなっている」せいだと考えられているのですが、これも筋膜の硬さ(滑りの悪さ)による感覚の異常というケースがほとんどです。

なぜなら、筋膜へのアプローチで「足首がグラグラする」「不安定な感じがする」という症状がなくなることが多いからです。

動きが悪くなった筋膜をゆるめるのにストレッチやマッサージは効くの?

固くて滑りが悪くなった筋膜を元のように伸び縮みするようにするにはどうしたらよいでしょうか?

ストレッチ? それともマッサージ?

もちろん、ある程度の効果は期待できると思います。

でも、ストレッチやマッサージは筋肉に対して行うものです。

筋膜へのアプローチではないので、根本的な改善にはならないでしょうね。

最近は「筋膜リリース」と名の付くマッサージグッズが売られていますね。

「あれって効果あるんですか?」

という質問をよくいただきます。

結論から言うと、専門家のサポートがないと効果はあまり期待できないでしょう。

筋膜の固さというのは、筋膜の線維が寄り集まってシワになって「よじれ」ている状態なんです。

その筋膜の「よじれ」をほぐして元の状態に戻すには、筋膜そのものに「よじれ」をほぐすような刺激を与える必要があります。

そのためには、筋膜の解剖学と生理学の知識が必要なんです。

やはり、専門的な知識と技術をもった筋膜の専門家に任せるのが一番効果的だと思います。

日本は筋膜の後進国なので、ここでの専門家とは海外(アメリカ、イタリアなど)で実績のある治療の

  • 国際コースを日本で受講している
  • 海外へ行って国際コースを受講している

ということで判断できると思います。

スキーで捻挫をしてから4ヶ月、痛みが治らなかったトレイルランナーの改善例(動画あり)

はじめまして。

4月の中旬にスキーで右足を内反捻挫して、前距腓靭帯を傷めました。

整形外科で診てもらい、痛み止めと湿布を処方されましたが、大きく改善しないため

街の整体に2ヶ月ほど通いましたが、ここでも大きく改善しないため

調べるうちに筋膜リリースのことを知りました。

日常生活では階段下りで少し痛む程度で困らないのですが、

趣味の登山やウルトラトレイルランニングを再会できるまでに

パフォーマンスを上げたいと思っています。

以上よろしくお願いいたします。

このメッセージと共にAさんから8月上旬にご予約をいただきました。

スキーでの捻挫からおよそ4ヶ月。

趣味の登山やトレイルランニングはずっと復帰できずに我慢しています。

因みに、トレイルランニングとは山岳などの舗装路以外を走るレースで、「ウルトラ」とつくのは距離が100㎞を超えるものだそうです。

Aさん、半端ないっすね(笑)!

本来ならば9月にイタリアで開催される大会にエントリーしていたのに、今回の捻挫が治らずにキャンセルされたそうです。

7月中旬に「もう大丈夫だろう」と思って、260㎞のレースに出場したのですが、痛みが酷くなって50㎞でリタイア。

大好きな趣味を続けるためには、しっかり治さないといけないと思って当院をみつけてくださいました。

筋膜の状態をチェック!

それでは、早速Aさんの筋膜の状態をチェックします!

捻挫の後遺症の場合は、基本的に股関節から足まで全部チェックします。

特に過去に傷めた場所があれば、その部分をしっかりとみます。

例えば、Aさんは過去にランナー膝を経験しているので、膝周りは要チェックです。

そして、下の図の赤い点で示したところに筋膜の「固さ(滑りの悪さ)」を発見!

これらをしっかりとリリースしました。

筋膜を整えた結果は?

施術を終えて、確認していただくと

「違和感は残っているけど、痛みはないです」

とのことでした。

1回目はこれで終了。

実はAさん、この後ウルトラトレイルランニングのレース観戦に行かれたそうです。

5日間に渡って山を歩いて移動しながら参加者を追いかけるというもの。

観戦だけでもかなりハードですね。

恐るべし、ウルトラトレイルランニング!

その間、多少の痛みはあったものの問題なく観戦できたそうです。

久しぶりに山を歩けてとても良い表情をされていました。

2回目の施術は2週間後でした。

下の動画は2回目の施術前と施術後をまとめたもの。

前回の施術直後よりも少し痛みが戻ってきたようです。

5日間の山歩きが影響したかもしれませんね。

とは言え、大幅な改善を実感していただいて、経過は順調。

では、ご覧ください。

なんと、痛み違和感なく4ヶ月振りにしゃがむことができましたー!

まとめ

捻挫をしてから2ヶ月以上も

  • 痛みが治らない
  • しゃがめない
  • 正座ができない

のはおそらく筋膜が原因です。

筋膜に問題がある場合は、筋膜へアプローチするのが最も効果的です。

専門家に診てもらうことをおすすめします。

捻挫をしっかり治さないで競技復帰するのは危険です!

痛みや可動域の制限があると、どうしても他の部分(膝など)に負担がかかります。

そうなると、今度は負担がかかってしまった所に問題が発生してしまいます。

捻挫した足首をかばっているうちに膝の半月板を損傷する、なんてことにもなりかねない。

そんな状態でよいパフォーマンスをするのは難しいでしょう?

スポーツをやっていない方も捻挫の後遺症にはご注意ください。

捻挫で傷ついた筋膜が10年や20年経って、腰痛の原因になったりするのです。

特に「深くしゃがめない」「正座ができない」場合は、時間が経てばたつほど周りの靭帯なども固くなってしまって治りにくくなってしまいます。

たかが捻挫と甘くみないでしっかり治しましょう!

捻挫後遺症の記事はこちらにもあります。↓

筋膜調整で捻挫後2か月の痛みに終止符。全国を目指す高校生(サッカー)が競技復帰!

5ヶ月間、整形外科リハビリでは改善しなかった捻挫の後遺症が2回の筋膜調整で改善!高校生短距離(100,200m)選手

フットサルで捻挫し、約8ヶ月悩まされていた足首の痛みが1回の施術で改善!!

捻挫の後遺症にはコレが効く!捻挫から1ヶ月半、伸ばせなかった足首が筋膜リリースで改善!

足首捻挫の後遺症(痛み・不安定感・可動域制限)の原因は靭帯損傷ではありません

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