【症例報告:70代・女性】骨折後の「手が握れない」を克服!大好きなバドミントンを再び楽しめるようになった理由
「リハビリは頑張っているけれど、このまま治らないのではないか……」
そんな拭いきれない不安を抱えて来院されたのは、70代の主婦、Mさんでした。
2024年末の手首の骨折。その後の手術と、合計6週間に及ぶ固定期間。Mさんは、病院でのリハビリを5ヶ月間、真面目に継続されてきました。しかし、指を曲げようとすると手の甲側が突っ張り、どうしても深く握り込むことができません。日常生活で手をつくたびに肘の内側と手首に痛みが走り、何より大好きだったバドミントンのラケットを、以前のようにしっかり握ることができなくなっていました。
「どこへ行っても変化がない。何を試しても良くなる気がしない」
そんな諦めに近い気持ちの中にいたMさんが、なぜ、わずか数ヶ月の施術で指の自由を取り戻し、再びコートで思いきりプレーできるようになったのか。
その突破口となったのは、痛みがある場所とは別のところに隠れていた「筋膜のつながり」でした。 「もう歳だから」「手術をしたから仕方ない」と趣味を諦めかけている方へ。Mさんが着実に回復していった3ヶ月間の記録をお伝えします。
この記事の内容
1. ご相談時の状況:重なる不調と消えない痛み
- お名前: Mさん
- 年齢・性別: 70代 女性
- 職業: 主婦
- 趣味: バドミントン、卓球
- お悩み:手が握り込めず、特に薬指と小指の背側が突っ張る。
- テーブルに手をつくと、前腕や肘の内側に鋭い痛みが走る。
- 握力が弱まり、バドミントンのラケットが手から抜けてしまう。
- 既往歴: 8年前に右手首の骨折、右足首の捻挫。
- 20年前に腰椎すべり症、頚椎狭窄症(いずれも右側に症状)。

右の指(背側)が突っ張って深く曲げられない、ラケットを握れない状態でした。

この様に手をつくと、肘の内側と手首に痛みが出ます。
2. これまでの歩み:手術を繰り返しても戻らない日常
Mさんの不調のきっかけは、2024年12月の手首の骨折でした。 最初はギプスで4週間固定しましたが経過が思わしくなく、プレートを入れる手術を行い、さらに2週間の固定。その後、痺れが出たためプレートを除去する再手術……。
合計6週間に及ぶ固定と、度重なる手術。 病院でのリハビリを5ヶ月間懸命に続けましたが、一向に手は握れるようになりませんでした。
「どこへ行っても変わらない。このまま手が不自由なままなのかな……」
大好きなバドミントン仲間がコートを駆け回る姿を想像しては、もどかしさと不安で胸がいっぱいになる日々を送られていました。
3. 分析:なぜ、リハビリを続けても治らなかったのか?
病院でのリハビリは、主に「動かなくなった関節を動かす」「弱った筋肉を鍛える」というアプローチです。しかし、Mさんの場合、原因は「関節」や「筋肉」そのものだけではありませんでした。
イタリア式筋膜リリース(Fascial ManipulationⓇ)の視点で見ると、以下要素が複雑に絡み合っていました。
- 長期固定による「滑りの悪さ」: 合計6週間の固定により、組織同士が癒着したように動かなくなっていました。
- 手術の痕(しゅじゅつのあと): プレートの出し入れによる刺激や手術の傷跡が、膜の柔軟性を奪っていました。
- 過去の蓄積: 8年前の手首の骨折や20年前の首のトラブルが、いわば「古い傷跡」として右腕全体の連動性や協調性を妨げていました。それが結果的に、現在の手の動きを邪魔していたと考えられます。
4. 解説:【イタリア式筋膜リリース(Fascial Manipulation®)でなぜ治ったのか?】
私たちの体は、全身が薄い膜のネットワークで包まれています。この膜は、筋肉や神経がスムーズに動くための「滑走路」のような役割を果たしています。
Mさんの手には、この滑走路に強力な「ノリ」がこびりついたような状態が起きていました。炎症や長期間動かさなかったことによって、本来サラサラと滑るはずの組織が硬く固まり、指を曲げようとする動きを根元からブロックしていたのです。
今回の改善の決め手は、痛みが出ている指先だけを見るのではなく、「小指の付け根(小指球)」や「前腕の深い部分(長掌筋)」にある、膜の硬化ポイントを見つけ出したことでした。
ここを丁寧に解きほぐすことで、せき止められていた川の流れが戻るように、指先までのスムーズな連動が復活しました。部分的なマッサージではなく、「全身のつながりの中から、動きを止めている真の原因」を特定して介入したことが、5ヶ月停滞していた症状を打破する鍵となりました。

5. 改善のプロセス:初回から卒業までのリアルな変化
Mさんと歩んだ7回、約3ヶ月の道のりです。
- 初回: 施術直後、少し指が曲げやすくなるが、指の背側に痛みが残る。
- 2回目(2週間後): 痛みは少し軽減。しかしバドミントンをすると前腕が張り、ラケットが抜けて飛んでいってしまう。
- 3回目(4週間後): 手のむくみ感が減り、ラケットが抜けなくなる!大きな前進。
- 4回目(6週間後): 痛みはないが、指の背側に張りが残る。
- 5回目(8週間後): ここで「小指の付け根」に強い硬さを発見。集中ケアを行う。
- 6回目(10週間後): さらに「前腕の筋肉」のポイントへ介入。
- 7回目(12週間後): 「ずいぶん楽になった!」と笑顔。指の張りは消え、バドミントン中も全く気にならなくなりました。

十分に深く曲げられる様になり、強くラケットを握れるようになりました。
6. 手に入れた未来:以前と変わらず、コートに立てる喜び
全7回の施術を経て、平川さんは現在、週に数回のバドミントンや卓球を以前と同じように楽しまれています。
一時は「もう一生このままかもしれない」とまで思い詰めていた手の強張(こわば)りも、今はほとんど気にならなくなったそうです。ラケットを握る手にしっかりと力が入るようになり、プレーに集中できる。そんな「当たり前の日常」を再び手にされました。
メッセージ:同じ悩みを持つ方へ
骨折や手術の後、リハビリを頑張っているのになかなか結果が出ないと、「自分の体はもうダメなのかもしれない」と弱気になってしまうものです。
でも、諦めないでください。 あなたのその痛みや動かしにくさは、単なる「筋力不足」ではなく、体が守ろうとして固めてしまった**「膜のひっかかり」**が原因かもしれません。
私たちは、そのひっかかりを一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。 もう一度、大好きな趣味を全力で楽しめる体を取り戻しましょう。次は、あなたの番です。
「またコートに立ちたい」その想い、私たちが全力でサポートします。