「掃き掃除や文字を書くのも辛い…」手根管症候群で両手のしびれに悩んだ40代女性の改善例
この記事の内容
患者様プロフィール
- 年齢・性別:40代後半 女性
- 職業:僧侶
常に手がしびれている…
「掃き掃除や文字を書くとき、しびれが強くなって辛いんです…」
そうおっしゃるYさんは、僧侶として修行道場に入られてから3年半、厳しい日々を過ごしてきました。掃き掃除、庭の刈り込み、重たい荷物を運ぶ作業。
毎日毎日、手を酷使する中で、最初は違和感程度だったものが、いつしか両手のひらの「しびれ」へと変わっていきました。
以下Yさんのお話
整形外科では「手根管症候群」と診断され、休んでいる時でさえ常に手がしびれている状態です。
特に手のひらから人差し指と中指が気になっています。
仕事は手を使うことが多く、文字を書く作業すらままならない状況に、生活全般に大きな支障とストレスを感じています。
カイロプラクティックなどにも通って、その時は良くなるんですが、また戻ってしまって…
新しいアプローチを試してみようと探してここに来てみました。

ファレンテスト(手根管症候群の代表的な検査)、掃き掃除を再現するYさん
※写真は本人にご協力いただきました
「手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)」とは?

手根管症候群とは、手首の付け根にある「手根管」というトンネル状の空間で、指の感覚や動きを支配する正中神経(せいちゅうしんけい)が圧迫されて起こる疾患です。
【主な症状】
- 親指から薬指の半分にかけての「しびれ」や「痛み」
- 夜間や明け方にしびれが強くなる
- 手を振ったり、指を曲げ伸ばしすると少し楽になる
- 進行すると、親指の付け根の筋肉が痩せて物をつまみにくくなる
【一般的な原因】 Yさんのように、「手の使いすぎ(オーバーユース)」が原因となることが多いです。また、妊娠・出産期や更年期の女性に多く発症することから、女性ホルモンの乱れも関係していると言われています。
一般的な治療では、手首を安静にするサポーターの着用や、手首周辺への注射、マッサージなどが行われます。
なぜ、良くなってもまたしびれが戻ってきてしまうのか?
他の施術で一時的に楽になっても、なぜすぐに症状がぶり返してしまったのでしょうか?
筋膜マニピュレーション(Fascial Manipulation®)の視点から見ると、痛みの「根本原因」が患部そのものだけにあるとは限らないからです。
Yさんの場合、修行によって手を酷使(オーバーユース)したことが直接のきっかけであることは間違いありません。しかし、手先だけをほぐしたり、骨格を整えたりしても、手につながる「腕」や「体幹(胴体)」の筋膜にこわばりが残っていると、すぐ元に戻ってしまうということが起こり得ます。
全身を包み込む筋膜は、1枚のボディスーツのようにつながっているので、背中や肘が引っ張られているとき、実は袖口(手)の部分が突っ張っている、ということがよく起こるのです。

手根管症候群がFascial Manipulation®でなぜ改善したのか?
Yさんの両手のしびれは、いわゆる「手根管症候群」に似た症状でした。手を過度に使い続けたことで、神経や筋肉を包む「筋膜」が硬くなり、スムーズに滑り合わなくなっていたと考えられます。
実は、神経の通り道を作ったり、神経そのものを包み込んでいる組織も「筋膜の仲間」です。筋膜は本来、筋肉や神経が動く際に、摩擦を減らして滑らかに動くための潤滑油のような役割を果たしています。しかし、疲労が過度に蓄積すると、この筋膜同士がべたっとくっつくような状態になります。これが筋膜の滑走性(すべり)の低下です。
さらに今回、Yさんが40代後半の女性であるという点も重要な鍵となります。女性ホルモン(特にエストロゲン)には、筋肉や腱、そして筋膜などの組織を柔軟に保ち、潤いを与える働きがあります。そのため、40代を迎えてホルモンバランスが変化し始めると、全身の筋膜の水分が失われやすくなり、滑走性が低下してしまうのです。

つまり、Yさんのケースは「日々の厳しい作務による手の酷使(物理的負担)」に、「女性ホルモン低下による筋膜の滑りにくさ(内面的な変化)」が重なったことで神経を包む筋膜が硬くなり、しびれを引き起こしている可能性がありました。
今回、施術において特に重視したのは「左右両方の手に症状が出ている」という点です。右も左も同時にしびれるということは、左右の腕を根本でつなぎとめている「体幹」の筋膜に負担がかかっていると考えました。
そのため、手先だけを診るのではなく、左右をつなぐ体幹部の筋膜の硬さも丁寧に確認しました。
その場でしびれが消失!施術の経過と2年後の状態
Yさんの施術の経過は、とてもスムーズなものでした。
赤い点=痛む場所
黄色い点=主に施術した場所

- 初回(体幹〜右手へのアプローチ) 体幹から利き手である右手全体にかけての筋膜を調整しました。すると、その場で右手のしびれがすっと消失。「不思議ですね」と驚かれていました。
- 2回目(1週間後・左手へのアプローチ) 1週間後にご来院いただいた際、「あの日から右手のしびれは全くありません!」と嬉しいご報告が。この日は左手を中心に施術を行い、左手のしびれもその場でなくなりました。
- そして2年後… 先日、2年ぶりに別の症状でご来院されました。経過をお伺いすると、「あれから、常にしびれるようなことはなくなりました。たまに手を使いすぎるとしびれることもありますが、ここに来る前と比べたら全然いいです!」と笑顔でお話ししてくださいました。
この日は手根管症候群の症状と肩のこわばり感に対して施術させていただきました。
しびれを気にせず、目の前の仕事に集中できる喜び
今では、常に感じていた手のしびれから解放されているようでした!
文字を書くときの不快感もなくなり、僧侶としての大切な作務や修行にも、不安なく打ち込めるようになったそうです。
「手を使える」という当たり前のことが、いかに大切なのかということをYさんは実感した様子でした。
同じような「手のしびれ」でお悩みの方へ
「手を使う仕事だから仕方ない」
「色々試したけれど、結局またしびれや痛みが戻ってしまう」
もし今、Yさんと同じように治らないしびれでお悩みでしたら、当院のアプローチを試してみてください。あなたのしびれの原因は、手首や指先ではなく、もっと別の場所(体幹や腕など)に隠れているかもしれません。
筋膜マニピュレーションは、これまでの生活習慣や不調の歴史を紐解き、全身のつながりから根本的な原因を見つけ出すメソッドです。つらいしびれから解放されて、不安のない生活を取り戻すお手伝いをさせていただけませんか? どのような些細なことでも構いませんので、ぜひ一度ご相談ください。

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