【活動報告】認定ライセンスの更新と最新の知見をアップデートするためにイタリアへ行ってきましたー!
少し時間が経ってしまいましたが、2024年6月3日から8日まで、Fascial Manipulation(以下FM)の本拠地、イタリアのパドヴァへ行って来ましたー!
結論から申し上げますと、めちゃめちゃためになって、刺激をたくさんもらってきたのですが、その時のことをまとめてみようと思います。
この記事の内容
認定ライセンスの更新
振り返ればイタリアで試験を受けて認定ライセンス(Certified Fascial Manipulation® Specialist)を取得したのは、2018年6月でした(日本人としては2人目)。
このライセンスは3年毎に更新が必要です。
初めての更新は2021年だったのですが、新型コロナウイルスのパンデミックによりイタリアには行くことができませんでした。この時はオンラインの講座を受講することで更新完了となりました。
そして、今回は6年振りにイタリア本部で「レベル3・4のマスタークラス」というアドバンスコースを受講してきました。
レベル3・4のマスタークラス
「そもそもレベル3とか4ってなに?」という疑問が湧きますよね?
FMは、レベル1から4の4つのコースで成り立っています。
簡単に説明すると、レベル1と2は「筋骨格系」、運動に関わる症状(例:腰痛、アキレス腱炎、捻挫後遺症など)を改善します。
一方、レベル3と4は「内部機能障害」、内蔵に関わる症状(例:頭痛、めまい、逆流性食道炎など)の改善を目指します。
今回は「内部機能障害」に関してのアプローチを総復習してきました。
マスタークラスの講師はフランチェスコ・モットン先生。
この写真の患者役は、ニューヨークで理学療法士として大活躍中の須賀先生。日本で行われる Fascial Manipulation 国際コースの通訳でもあり、僕の通訳の師匠でもあります。
特に勉強になったのは、2つ。
1.浅筋膜へのアプローチ
2.様々なタイプの頭痛へのアプローチ
浅筋膜(せんきんまく)というのは、皮下組織の中にある薄い膜で、①リンパ(浮腫)・免疫、②脂肪・代謝、③皮膚・体温調節などと深く関わっているとFascial Manipulation®では考えられています。
こちらの模式図は皮下組織の断面を表したものです。
浅筋膜に異常がある(固くなっている)と皮膚が分厚くなってしまって、深筋膜へ刺激を加えるのが難しくなってしまいます。
そういう場合、具体的に「どうすればよいのか?」「どうするべきなのか?」ということを学んできました。
頭痛に関しても、頭痛のタイプによってアプローチの仕方も変える必要があるし、そもそも複数の要因から発症していることが多いので、それらを整理して戦略を組み立てることが重要だと学びました。
これまでも「頭痛薬を飲まなくても済むようになった!」などと喜んでいただいた経験がありますが、今後はその精度を上げられるんじゃないかと思っています。
こちらはコース修了後の集合写真。
ヨーロッパを中心に多くの国のセラピストと交流できるのも海外研修の醍醐味です。
Fascial Manipulation®の学会(コングレス)
6/8には毎年恒例のFMの学会が開催されました。
翌日の6/9にはティーチャーミーティングがあるので、世界中からティーチャー(講師)達が集まっていました。
当院の副院長(柿沼淳)は2023年11月にインドでレベル1コースを受講していて、その時のティーチャー、Kobi Weiss先生(イスラエル出身)にもお会いでき、お礼を伝えることができました。
※Kobi Weiss先生と私
創始者のルイージ・ステッコ先生の講義も聴けて貴重な体験。
Gian Luca先生(左)の講義もとても内部機能障害に関する興味深い内容を英語に通訳するFrancesco先生。
ソーシャルディナー
学会の後は、場所を変えて恒例のソーシャルディナーへ。
イタリアの方が多かったですが、たくさんの方と交流できて楽しかった。
こちらはポーランドのセラピスト達と。
憧れのルイージ先生(右)とジョルジュ先生(左)。
まとめ
6年振りのイタリアでしたが、とても刺激的でした。
やはり、参加者として講義を聴くのは学びが多いなぁと思いました。
各国のセラピストと国際交流できるのも楽しく、「自分は本当にこういうのが好きなんだ」と実感しています。
また3年後もイタリアに来ようと固く心に誓うのでした。