【活動報告】Fascial Manipulation® 国際コース Level 4 通訳レポート
2026年4月2日から4月6日までの5日間、つくば国際会議場で開催されたFascial Manipulation®(筋膜マニピュレーション/以下FM)国際コース Level 4にて、通訳を務めさせていただきました。
今回の講師は、イタリアから来日された Pina Cultrera 先生 (MD) と Lorenzo Freshi 先生 (PT)。医学的知見と臨床経験の深さに圧倒される5日間でした。

この記事の内容
レベル4の核心:浅筋膜と自律神経のつながり
これまでのFM(レベル1〜3)が主に深筋膜という組織にアプローチして筋骨格系や内臓器を扱ってきたのに対し、レベル4の主役は「浅筋膜(皮下組織)」です。
ここでは、ホメオスタシス(恒常性)に関わる3つのシステムについて、その生理学的な理解と具体的なアプローチを学びます。
- リンパ — 免疫システム
- 脂肪 — 代謝システム
- 皮膚 — 体温調節システム
正直に申し上げますと、免疫や代謝、体温調節といった分野は、通訳の準備において非常に難易度が高く、事前の学習にはかなりのエネルギーを費やしました。しかし、その分得られた知見は計り知れないものでした。
身体を統括する「情報のバイパス」
レベル4で最も興味深かったのは、浅筋膜に存在する無数の受容器(センサー)がどのように身体をコントロールしているかというメカニズムです。
浅筋膜の受容器からの情報は脊椎傍神経節へと送られ、そこから脳の視床下部、さらには椎前神経節を経て内部臓器へと指令が届きます。
つまり、外部環境の変化に応じた内部活動の調整は、すべて自律神経によって統括されているということです。レベル4を学ぶことは、すなわち「自律神経への直接的なアプローチ」を手に入れることを意味します。これにより、私たちの治療対象はこれまで以上に大きく広がることになると確信しました。
講師の言葉から学んだ「臨床の極意」
講義中、Lorenzo先生が発した言葉が深く心に刺さりました。
「治療ポイントは少なければ少ないほど良いし、炎症反応も少ないに越したことはない」
闇雲に刺激を与えるのではなく、身体の声(膜の状態)を正確に読み取り、最小限の介入で最大の効果を引き出す。この「洗練された治療」の重要性を、これからの臨床でも強く意識していきたいと思います。

オフタイムの思い出:心身ともに「フル回転」の5日間
通訳という仕事は集中力の限界に挑む作業ですが、合間のオフタイムも非常に充実していました。
講師の先生方と一緒に温泉へ行き、日本の文化を楽しみながらリラックスした時間を過ごしました。桜が満開の時期でしたので、昼休みに近所の桜並木を散歩して楽しみました。共に通訳を務めた須賀康平先生とは、朝のランニングやインターバルトレーニング(肉離れしなくて良かった笑)で汗を流しました。
知識のインプットとアウトプット、そして肉体のトレーニング……。文字通り全身全霊で駆け抜けた5日間でした。

おわりに
今回のコースを通じて、FMの持つ可能性がさらに一段階上のステージへと引き上げられた感覚があります。 素晴らしい講義をしてくださったPina先生、Lorenzo先生、共に切磋琢磨した須賀先生、そして熱心に受講されていた皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。
ここで得た最新の知見を、これからの活動にしっかりと還元してまいります!