高校生ハードル選手のグロインペインが筋膜調整(Fascial ManipulationⓇ)で改善!
グロインペインの改善例をご紹介します。
実は、この症例は2021年のものです。
ここに登場するグロインペインの高校生ハードル選手は、現在は大学生ハードル選手となっています。
最初の施術以来、身体にトラブルがあると当院へ来てくれているのです。
先日、ご来院いただいた時に写真撮影にご協力くださいました。
なので、写真は現在のものとなります。
それでは、参りましょう!
この記事の内容
高校生ハードル選手のグロインペインの改善例
初診の時の症状と施術
高校生ハードル選手のC君が初めて当院にいらしてくださったのは、2021年2月。
その時は、下腹部中央と左の坐骨の内側に痛みがありました。
一般的なグロインペインの症状とは少し異なるので、簡単にご紹介します。
赤い点が痛みのある所、黄色い点が筋膜の滑りの悪かった所(治療ポイント)です。
この施術で痛みはなくなり、無事に競技復帰できました。
2回目の施術
ここからが本題です。
2回目のご来院は、2021年7月。
C君は高校3年生になっていました。
以下、C君のお話。
2週間前の試合の時でした。
予選を走った後から、内転筋の付け根の辺りが痛くなって、一時は歩けない程の痛みがありました。
その後、徐々に回復してきたのですが、あるところから変わらなくなってしまって…。
歩いたりする分には問題ありませんが、全力で走るのは無理です。
なんとか早く競技復帰したいです。
部活動の期間は短いですからね。
怪我で離脱すると、焦ったりしてしまいますよね。
うちの息子(柿沼淳)もそうでした。
なんとか改善してあげたい、と強く思います。
高校生ハードル選手の症状
先ずは、痛む場所です。
内転筋の起始部付近ですね。
グロインペインでは多くの方が痛みを訴える所です。
※写真はご本人にご協力いただきました
続いて、痛みの出る動きはこちら。
股関節を曲げると痛みがあります。
グロインペインでは、股関節の屈曲や伸展で痛みが出ることが多いです。
高校生ハードル選手、C君の筋膜の状態をチェック!
グロインペインには、様々な原因が考えられます。
本当の原因が特定しにくいためにグロインペインシンドローム(鼠径部痛症候群)と呼ばれているのです。
筋膜調整(Fascial ManipulationⓇ)では、骨盤領域を含めた下肢全体の筋膜バランスの乱れ(不均衡)が原因と考えます。
ですので、骨盤から右足全体の筋膜の状態をチェックしました。
結果は以下の通りです。
赤い点が痛む場所、黄色い点が筋膜が固くなっている(滑りが悪くなっている)場所です。
高校生ハードル選手、C君の筋膜調整の結果は?
黄色い点を施術した結果、股関節の屈曲や伸展での鼠径部(そけいぶ)の痛みはなくなりました。
実際のところ、走ってみないと本当の効果を確認することはできません。
なので、しばらく経過をみていただくことにしました。
後日、大学生になってハムストリングの肉離れの後遺症で治療にいらした時にその後の経過を確認しました。
すると、「あれから股関節が痛むことは全くないです!」とのこと。
完治していたようでホッとしました。
良かった、良かった。
※施術の効果には個人差があります。効果を保証するものではありません。
まとめ
グロインペイン症候群は「症候群」と名の付くように、本当の原因を特定するのが難しい疾患です。
しかし、今回のように筋膜へのアプローチで改善するケースが多い印象です。
おそらく、何らかの形で筋膜が関与しているのでしょう。
しかし、筋膜という視点でグロインペインを診てくれる整形外科や整体院はほとんどありません。
先ほどの施術ポイントをもう一度ご確認ください。
ご覧いただくとわかると思いますが、痛みのある股関節(鼠径部)には全く触れていません。
この様に離れたところからのアプローチで症状を改善できるのは、筋膜調整ではよくあることです。
実際に、施術者としても「不思議だなぁ」と思います。
もちろん、患部の近くを施術しないと良くならないこともありますが…。
いずれにしても、筋膜調整(Fascial ManipulationⓇ)には、グロインペインを改善できる可能性があります。
あなたのグロインペインもこの方法なら改善できるかもしれません!
早く競技復帰するためにも、一度試してみてはいかがでしょうか?