【活動報告】Fascial ManipulationⓇ 国際コースレベル1に通訳として参加してきました!

少し報告が遅くなってしまいましたが、8月につくばで開催されたFascial ManipulationⓇ国際コースレベル1に通訳として参加してきましたので、ご報告いたします。
この記事の内容
Fascial ManipulationⓇ 国際コースレベル1 in つくば
2025年8月21日から26日にFascial ManipulationⓇ国際コースレベル1がつくばで開催されました。
講師は、Marco Pintucci先生と永井秀幸先生でした。
今回も通訳として参加してきましたので、その活動報告です。
レベル1は今年2月に開催されたのですが、その時からテキストの内容が大幅にアップデートされました。
筋膜に関する研究はとても活発で、毎年のように新しいことが分かってきています。
その新しい知見がどんどんテキストにも反映されていくので、とてもエキサイティングです。
通訳という立場は、情報のアップデートにはとても都合が良いと言えます。
通訳としての特権
私(柿沼秀樹)は、2020年から日本で行われるFascial ManipulationⓇ国際コースで通訳を務めています。
通訳としてコースに関わることでFascial ManipulationⓇのセラピストとしても大いに学びがあります。
その特権について3つにまとめてみようと思います。
① 最新の知見に触れられる(知識をアップデートできる)
② イタリア人講師(ティーチャー)と直接ディスカッションできる
➂ ①と②を通して理解が深まる
① 最新の知見に触れられる(知識をアップデートできる)
先ほども触れましたが、筋膜に関する研究は正しく日進月歩。
新しいことが次々と発表されています。
例えば、「筋膜にはエストロゲンなどの性ホルモンの受容体があって、その影響を受ける」など。
女性は生理周期によって複数の性ホルモンの分泌量が変化します。
ざっくりというと、エストロゲンが増えると筋膜は柔らかくなり、減ると固くなります。
更年期から閉経後の女性が身体の痛みを感じやすくなるのは、エストロゲン量が減ることで筋膜が固くなるからかもしれません。
こういう事実を知っているかいないかで、患者さんに対するアプローチにも違いが生まれると考えています。
② イタリア人講師(ティーチャー)と直接ディスカッションできる
イタリア人講師だけでなく日本人の講師と気軽にディスカッションができるのは、大きな特権だと思っています。
毎年日本に来られるMarco(マルコ)先生は、Fascial ManipulationⓇの創始者、ルイージ・ステッコ先生だけでなく、その娘のカーラ先生や息子のアントニオ先生とも親交が深く、彼らがいまどういう研究をしているのかを教えてくださいます。
時には、「この論文は興味深いよ」と言ってPDFを送ってくれたりもします。
実技指導の時にも、「ロレンツォ(ルイージ先生の愛弟子)はこんなことを言っている」と技術的なアドバイスも聴けたりするんです。
そう言った内容についてお互いの臨床経験に照らして議論するのもとても楽しい時間です。
➂ ①と②を通してFMの理解が深まる
新しい情報を手に入れて、そのことについて直接講師と話ができる、これはかなりの特権だと思っています。
例えば、自分の抱えている症例について相談することもできるし、マルコ先生から率直なアドバイスをもらうこともあります。
また、コースの組立に関しても、マルコ先生が何を優先しているのかが垣間見えることもあります。
そういう経験を通して、Fascial ManipulationⓇについての理解が深まるのを実感しています。
毎回、通訳が終わると、新しい武器を手に入れたような感覚があって、患者さんへの施術が楽しみになるんですよね。
本当に良い経験をさせていただいております。
まとめ
こちらの写真はコースの最後にマルコ先生から参加者へのメッセージを通訳しているところです。
写真が小さくて分かりにくいかもしれませんが、マルコ先生は頭蓋骨の模型の間に今回のコースのテキストを挟んでいます。
「いまのみなさんは、この模型の様な状態かもしれません。Fascial ManipulationⓇは、みなさんにとって全く新しいコンセプトで理解するのに少し時間がかかることでしょう。
いまはむしろ混乱しているかもしれません。
私もそうでした。
しかし、安心してください。
みなさんが経験を積むことで理解が深まり、臨床における強力な武器となり得るでしょう。
このFascial ManipulationⓇという技術を通して、多くの患者さんの人生に貢献していってください。」
これがマルコ先生の言葉でした。
改めて、通訳として参加できたことを誇りに思います。